AKB48が今後モーニング娘。のプラチナ期化していくのかについて考える

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この題で書こうと思ったのは、以下のツイートを見たからである。

このツイートをしたのは、アイドル雑誌でハロプロを担当することが多いライターさんで、一般の人よりもハロプロを知っている人物である。プラチナ期とは、彼が「TOP YELL」という雑誌で提唱し、ファンの間で定着された、2007年後半から2010年末のモーニング娘。の活動期間のことを、その時期に発売されたアルバム「プラチナ 9 DISC」から名付けた名称である。その時期のモーニング娘。と今のAKB48の環境が似てきているので、彼はこのツイートしていると思うが、筆者は運営会社が志向するアイドル的にAKB48はプラチナ期化はしないと思っている。そこで今回は、プラチナ期のモーニング娘。と今のAKB48の類似性と相違性をあげつつ、なぜプラチナ期化しないのかを書き、どういう展開をAKB48がしたいのかを考える。

プラチナ期との類似性

実力主義の台頭とグループの没落

そもそもモーニング娘。のプラチナ期とはどんな時期かと説明すると、AKB48が台頭し、徐々にメディア出演がなくなり、その間ハードなコンサートツアーを行い、歌とダンスを磨き、パフォーマンスの完成度を高めていた時期とファンの間で言われている。しかしグループをよく知らない一般の人たちからするとモーニング娘。はAKB48の台頭で没落したといわれていた時期でもある。

そこで現在のAKB48を考えると、乃木坂46や欅坂46がメディア出演を増やし、セールスを伸ばすなどの台頭してきていて、反対にAKB48は単体でのCDセールスは全盛期に比べて減少し、メディアの仕事も坂道系にシフトされ没落傾向である点と、ここ最近の歌唱力やダンスを評価するイベントが開催されつつある点も、プラチナ期との類似性を感じさせる。

本業以外の副収入

またプラチナ期でのモーニング娘。は全盛期に比べてCM等の広告料収入が激減した。しかしモーニング娘。の所属するアップフロントグループ関連会社の花畑牧場の生キャラメルの大ヒットもあり、所属事務所の損失の軽減につながった。

今のAKB48はグループでのCM仕事が坂道グループに奪われ減少傾向である。しかしこちらの場合、乃木坂46の運営会社はAKB48の運営会社と資本関係があるのと、さらに乃木坂46の楽曲の原盤権は、乃木坂46の運営会社が握っており、乃木坂46のCDセールスの一部がAKB48に還元される構造である。つまり乃木坂46が売れれば売れるほどAKB48にもその収益が入る仕組みである。これはAKSの収入の減少による損失の軽減になっているところが、本業以外の副収入が得られる点に類似性があるといえるのではないだろうか。

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プラチナ期との相違性

敵対するグループの関係性と音楽番組

次に相違性について考える。そもそもAKB48と坂道グループはプロデューサーを秋元康が務めていたり、乃木坂46の運営会社とAKB48の運営会社が資本的な関係があるなど、モーニング娘。とAKB48の関係性とは違う。さらにプラチナ期のモーニング娘。は、本当にテレビ東京以外の歌番組の出演がなくなっていたのに対して、AKB48は今後人気が落ちたとしても坂道グループの人気が続くかぎり、バーター出演等でブッキングされる可能性もある点も違う。

パフォーマンスへの投資

モーニング娘。のプラチナ期の活動は、所属事務所であるアップフロントの影響が大きい。アップフロントは、もともとライブなどの興行を生業とする音楽事務所であったため、各地方のプロモーターとの信頼関係や関東圏で自社でイベンターができるなど、ハードなコンサートツアーを組むうえでの環境は整っており、パフォーマンスの完成度が高まっていくのは必然の流れだったかもしれない。もちろんメンバーに対してボイトレやダンスレッスン等の投資を事務所が惜しまなかったことも加えておく。

反対にAKB48を考えると、昨年話題になった「PRODUCE48」をみてもわかる通り、メンバーに対して運営会社がボイトレなどのパフォーマンスへの投資をしてきていないことは明白である。もちろんAKB48はテレビタレントを育成する組織なのでそういった投資を行わないことを責めるのは間違っている。ただ今回の話題を考えるうえでは、取り上げない訳にいかない。こういった投資を行い限り、パフォーマンスの底上げはできないので、モーニング娘。のプラチナ期化は不可能ではないかと思う。さらにパフォーマンスの完成度を高めるうえで、メンバーの固定化は必須なので、組織が流動的なAKB48は難しいのではないだろうか。

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志向するアイドルの違い

アップフロントは、モーニング娘。のプラチナ期の頃からだと思うが、明らかに歌って踊れるアイドルを志向してきた。もちろんそうじゃないという意見もあるのは分かるが、ショービジネスを成立させるうえでは、こういうアイドルを育てることは理解できる。

しかしAKB48は違う。彼らの志向するのは、テレビを中心とするメディアで活躍できるアイドル、いやタレントを育てあげることである。そのために世間で話題になる総選挙などのイベントをおこない、注目を集めることで、メディアに所属するアイドルを出演させ、共演者の協力も得ながらタレントとして鍛えあげさせてきた。つまりAKB48はタレント育成機関といえる。そういったグループがモーニング娘。のプラチナ期のようにメディア出演が減少していくようなことになると、AKB48のタレント育成機関としての存在意義がなくなるのでおニャン子クラブのように解散するのではないだろうか。だからAKB48は、プラチナ期化しないと考えられる。

AKB48が実力を評価するイベントをやる狙いと今後の展開

AKB48は、ここ最近歌やダンスを評価するイベントを開催している。これにはある狙いがあると思われる。それは、アニメや漫画を原作・原案とした2.5次元ミュージカルなどの舞台で活躍できるメンバーのピックアップだ。なぜ舞台で活躍できるメンバーをピックアップしたいのかというと、ここ最近の2.5次元ミュージカルの市場の伸びは目を見張るものがあり、テレビメディアにブッキングするのが困難になりつつあるAKB48でも、舞台の集客のためにブッキングしてもらいやすいのがこの仕事だからだ。ただ舞台はあくまでも超実力主義の世界で、あまりにも歌えないメンバーには無理がある仕事だ。そのため、ある程度歌ができるメンバーにこの仕事を優先してブッキングすることを狙っている可能性がある。筆者の見解として、今後AKB48は舞台で活躍できるメンバーをピックアップするために歌などの実力を評価するイベントを開催していくのではないかと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

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